06年12月 「歌」

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そらみみの唄   :もん  12/03 


泣いているのは 風の音
つもった落ち葉の道は誰のものでもない
踏みしめる事を許されたなら
もう少し楽しめるよ

廻ってる星をどの角度から見てみようか
流れるもの感じたら
離れていても一人じゃなかった

もう終わったのさ
ここから始める為に
きっと僕が居なくても
世界は簡単には終わらない

風に揺れる木漏れ日がまぶしくて
魂が蠢くのはこれからも止められないから

呼んでいるのは 何の音
あの時の夢の続きを想像している

君の声がそらみみでももう少し楽しめるよ


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流出物   :STAND INNER SOLITUDE  12/07

味も色も型も無い
彼らは今日も常に受動的に
口ずさまれる度に流れ流され
忘れ去られる
彼らは今日も学校の帰りの会で子供らに生かされる
彼らは何の悪気もなしに  何の感情も持たれずに
体の一部ずつを5本線に印刷される

悲しいが彼らはそれ以上でも以下でもない
食器棚の奥で永遠に静止し続ける忘れ去られた
ウイスキーグラスの様にどこか寂しげさ
それ以上でも以下でもない
それでも彼らが私の涙腺を刺激し
心を洗った日のことは忘れない

彼らは黙ってそこに揺らめきただ待っていた
彼らにはただ待つしかなかった
人間が鳴らすのを待つしかなかった
だから私は太い汚い声で少し申し訳ないという意を込めて
それを鳴らした


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冬に咲く   :シュウ 12/11

遠ざかった?
それとも
消えたのか?

誰も知らない
誰も歌っていない
そんな歌を
まだ作ろうとしている


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恋歌   :奏 12/21

言葉を喪ったふたりが

瀟洒なマンションの一室で重なる

音はない

軋む

されど音はない

軋む

ベッドが弾む

音はない

ふたりのこころだけが聴こえる




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