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偏屈　　　：楓　04/06

貴方は最果てだと言うけれど
立っている限り此処が中心なのだと
私は思う

咲いた桜しか見ないなら
貴方には判らないでしょうけど
人はあれを春の兆しと呼ぶ

蕾が持つ未熟さや
お得意の見栄は
貴方には鬱陶しいだけでも
風はその開花を待つ

そういうものなのです

春は


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明日は二人で　　　：水散る　04/09

春の夜に

偶然見つけた流星の　尾が

僕に言う

「お前はまだ　そんな処に居るのか」



歯痒くもあるんだけど

知っている


流星は

此処に留まれる僕のこと

少し妬んでもいるんだ





明日は


去年見た桜を


また見れる



君と



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シュウ　　：コーダ　04/12

日の光の下じゃ活きない

桜には街灯が良く似合う

今夜も朧月夜は俺を

あの感動へ　あの地平へと

薙いでくれるだろうか



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花酔　　　：尭　04/13

世間は桜に酔いしれる

僕は君に酔いしれる


桜は旅立った

刹那に僕らの心を奪い

美しさはもう来年の春待ち


僕の花は美しさをます

50年先も



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菜の花・あやめ　　：そほと　04/22

　　　菜の花

あれっ
一人だ
と
菜の花の声
ふふっ
咲いちゃお
と
菜の花


　　　あやめ

手の届かない処に
雲はある
音符の雨が
池に音色の波紋を広げる

あやめは
ただ立っている

ただ立っているだけで紫の
幻想の舞を舞う

私は観客になる
花盗人になれぬ私は
行儀の良い観客になる