05年3月 「出会いと別れ」

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拙々哀歌   :シュウ 03/01


往く待つ往く待つ 出入り出入り
 花は散る散る靄と散る

その桜色は泡沫なるか
 人は往く往く影を置き

ゆくまつゆくまつではいりではいり
 この身往けども 留まらん
 我が魂開けずに往けるまじ



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君となら地球何周できるかな   :尭 03/05

人生の舞台が空として

出会ったとしても

交わって少しずつ離れてゆく

そんな出会いが多い中


同じ道を並んで飛べる

君を僕は探す


平行線をどこまでも共に航跡を残して進もう



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出会いと別れ   :杏子 03/07

出会いと別れを一体どれだけ
繰り返せば気が済むのだろう

変化を求めていないのに
どうして気が付けば居ないのか
どうしてアンタがここに居るの

全身全霊の力をこめて
止められるのなら止めたいものだ
それくらいのことなんてしてもいい

こんな風に思っていても
止められずに流れていくばかり

悪あがきをすればするほど
回る速度は速まっていくのが見える

逆らえないものに逆らいたい
いっそのこと、逆回りになっちゃえよ

進むばかりが全てじゃないだろ?



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つかのま   :ゆっきぃ 03/10

あたたかい風が吹いて

くしゃみをしたり
目細めたり
嬉しくなったり


こんな日は
あの時を思い出す


桜もお日さまも出会いも
無くなればと思った


あの時までの様々は
本当に束の間で
何度も何度も
帰りたくなった

生きていく上で必要だと
何度も言い聞かせた自分

そしてこれからも


ただ懐かしむだけじゃなく

より強く



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哀しい観客   :水散る 03/12

嘘をつく時 君は

左手で首を触る

この一年で判ったのは

その程度だなぁ


最近じゃ会うたび

君の手は首筋にあって

タネの割れた手品を

見せられてる気分だった



首筋の手をどけて

黙って

五分だけくれないか





最後に


哀しい話を一つして


終わろう



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lieben   :シュウ 03/12

風 釦 蘭 言の葉
 Vergangenheit

もう取り戻せは
しない

ただ
足が出るまでを
堪える



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夕景   :そほと 03/12

         夕景

  働く最低限の機能以外は
  風化するままの姿をしたブルドーザーはD9
  昔 洗炭場だった所の
  元 人工の池を一つ埋めかけて
  今日の仕事を終えた
  夕日に照らされ
  これから夜に向けて静かに熱を放出しながら
  ただの鉄に戻ろうとしている

  タンクローリーの古い男は無口だった
  上死点と下死点
  ディーゼリングによる連続爆発を維持させるための
  燃料を流し込む手持ち無沙汰な時間の空白に
  池の魚が跳ねた
  古い男のプラグコードはリークしていた
  青白い火花が飛んでる
  奥歯でアルミ箔を噛んだような顔を一瞬見せた

  明日
  池は消える



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ダイヤモンド   :yandi 03/16

それを言ったら終わってしまうキミと僕との関係は
ハンマーの一振りで呆気なく砕けてしまうダイヤモンドの様



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a watercolor   :杏子 03/23

出会ったばかりはピンとしない
それはいつもぼんやりしているから─?

少しずつ私に染み込んでいく
あの人の世界に足を踏み入れてしまう

どこも自分にはない空間が広がっていた
とても心地良くて、眠ってしまいそうだった

別れが近付けば色濃く見えてくる
水彩画が油絵になってしまうように

必死になってあの姿を忘れまいとする
ドアを閉める時は、いつもいつも苦しい

いっしょに居るのが当たり前だなんて
私も随分うぬぼれたことを思っていたね

こんなことに気付いても
そのうち、また懲りずに私はうぬぼれていく

最初は薄く優しく、最後は濃く厳しく
そして見えないくらいに薄まってしまう

出会いと別れの味は、何度味わっても慣れやしない

無理なことが分かっていて願い続けることは
いつの日にか終わりが来ることを終わらせてよ



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凪   :dive。 03/24

もう少しで届きそう
そんな気が する

たまに誰かの思い出話で
自信をなくして

それでも
もう少しで届きそう
そんな気が する

君にとって 何が普通で
何が特別か
僕では解からないので
答えが知りたい

世間的に見て
僕らは近い場所にいるのか
それともまぐれか
とことん無知のまま

それでも
もう少しで届きそう
そんな気が する

別れが向かってくるから
手を伸ばそうか



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霞   :ゆっきぃ 03/25

桜の季節

今初めて

別れを意識した


今までの全てを無くすのは
辛いのかしら


それも一つの選択肢だと

貴方は笑うかしら

花舞う季節

陽光に貴方は霞んでいる


何もかもが初めてだった
あの頃すら
私は涙で見えない


愛してる


とても愛してる


それと同じくらい悲しい


自由の扉が開かれんとすることが
とても悲しい




桜の季節



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屑   :シュウ 03/26

実存を問う
きみの
こころは何処にあるのか

桜に別れも告げられる
つぼみが膨らむようには
愛は咲かない



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春   :楓 03/30

昨夜の雨の跡を消す 希望色の朝日

私の知らない間に 貴方の瞳は未来を見てる

上手くいかないことばかりでも 私はこの場所が好きで

きっとこれが全てだと 感じているのに


まどろんだ幸せを 掻き乱す春風

過去に未練はないけれど 明日にも夢を見られない

貴方の見据える未来には まだ これ以上の喜びが在る?


追い風に乗せられて きっといつか飛び立つ時

遠い夢のように 今日を思い出すでしょう


そしてまた 私は願う


明日にもちゃんと 良いことがありますように

貴方との糸が ちゃんと繋がっていますように




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